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性病にはにおいに影響のある種類も~トリコモナス~

薬を飲む男性

近年若い世代で増えている性病にはいろいろな種類がありますが、中には悪臭を放つおりものが特徴だという性病もあります。
トリコモナス膣症はトリコモナスという種類の原虫に感染して発症します。
膣トリコモナス膣症になると、魚が腐ったようなにおいを放つ黄色い膿のようなおりものや、淡い灰色の泡状のおりものが増えます。
女性は性交後5~1か月ほど経過して、発症します。

このにおいには原因があります。
女性の膣の中にはデーデルライン乳酸菌と言う種類の常在菌がいます。
このデーデルライン乳酸菌がグリコーゲンをエサにして乳酸菌を作り、他の種類の菌の侵入を防ぐことで膣の中を清潔に保っています。

しかし、トリコモナスが膣の中に入ると、デーデルライン乳酸菌のエサであるグリコーゲンを横取りして、デーデルライン乳酸菌を少なくしてしまいます。
すると膣の中の乳酸菌も少なくなり、バイキンが侵入しやすくなります。
バイキンが侵入した膣の中は清潔が保てなくなり、嫌なにおいを放っているという説が、今のところ有力になっています。

繁殖したバイキンが子宮や卵管にまで侵入すると、トリコモナス膣症だけではなく子宮内膜炎や卵管炎を引き起こすこともあります。
また、膣以外に尿路や直腸などで生息することもあります。
そのため治療は、原則的には飲み薬を使います。

トリコモナス膣症が疑われる場合は、おりものを綿棒などで採取して顕微鏡で見て、トリコモナスを確認します。
膣内に綿棒を挿入しますが、挿入しているのはほんの一瞬ですので、怖がらずに婦人科を受診してください。

通常は、トリコモナスをやっつける飲み薬をしっかりと服用すれば、10日ほどで治ります。
しかし、感染源となった男性もしっかりと治療する必要があります。
再び感染源となっている男性と性行為を行うと、トリコモナス膣症を再発させてしまいます。
中には、この1か月の間に複数の男性と性行為を持ったため、どの男性が感染源なのかさっぱり見当がつかない、という若い女性もいるので、困ったものです。
性病はセックスパートナーが増えれば増えるほど、感染するリスクも高くなります。
せめてコンドームを使ってほしいものです。

悪臭のあるおりもの以外にも、じっとしていられないような強いかゆみが起こります。
また、膣壁が赤くなることもあります。
膣トリコモナス症は、性行為によって感染しますが、まれに衣類や便器などからの感染報告もあります。
トリコモナス症の原因となるトリコモナス原虫は、42℃以上で死滅するので、お風呂での感染は考えにくいです。

男性も油断しているとトリコモナスに!?

このように、女性の場合は魚が腐ったようなにおいのある泡状のおりものが増えたり、外陰部の強いかゆみや外陰部が赤くなるなどの自覚症状があります。
しかし、男性がトリコモナス症になった場合は、自覚症状が乏しいようです。

中には違和感を覚えたり、尿道炎をおこす人もいます。
尿道炎になると、排尿時に尿道に痛みを感じたり、尿道が焼けるような灼熱感を感じたりします。
また、尿検査で尿に白血球が増えます。

しかし、尿道炎になるケースはごくまれで、多くの場合は自覚症状がないため、気がつきません。
そのため、何も知らずに複数の女性と性行為を行い、どんどん広めていくことになります。

その上、女性も複数のセックスパートナーがいる場合は、前述の女性のように感染源となっているセックスパートナーが特定できません。
たとえ女性が完治しても、男性側の治療ができません。
中には連絡先は知らないという、ケースもあります。

このようにして、ネズミ算式に性病に感染する人が増えています。
複数のセックスパートナーとの性行為が、今の若者世代の性病の増加の大きな要因になっています。
一人の男性から複数の女性に、一人の女性から複数の男性に、そしてまた男性から複数の女性にと、男性と女性の間でピンポンのように感染しているので、これを「ピンポン感染」と呼んでいるくらいです。
複数の女性との性行為は、男性にとってもトリコモナス症に感染するリスクが高くなります。

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